突然のめまいの正しい対処法

めまいの対処法

2012/08/06更新

 突然めまいに襲われたら正しく対処する必要があります。特に脳の異常によるめまいは死につながる危険もありますので、その場合はすぐに救急車を呼ぶ必要があります。

 

 大まかな流れは次のとおりです。

 

 突然のめまいがあって少し落ち着いたら、まずは脳のチェックをします。
 脳のチェックで異常がある場合は、救急車。脳が原因である場合は重傷につながる可能性が高いので真っ先に調べます。

 

 脳の異常以外の場合は安静にします。安静にして落ち着いたら、耳のチェックやその他の原因を探りましょう。

 

 それぞれについて、以下に詳細を示します。

脳のチェック

 まずは脳のチェックです。脳梗塞など、重大な病気の前触れの可能性があるため、一番最初にチェックします。
 1つでも当てはまるようなら、すぐに救急車を呼びましょう。脳梗塞の可能性があります。

 

顔のしびれや麻痺がある?

 顔を触って感覚を確かめたり、きちんと動くか確認しましょう。

 

ろれつが回らない?

 文章を読んだり、早口言葉を言ったりして確認しましょう。

 

手足のしびれや麻痺がある?

 きちんと動くか、触った感覚はどうか確認しましょう。

 

ものが二重に見える?

 指を一本立てて、それが2本に見えてしまわないか確認しましょう。

 

立てない?歩けない?

 ゆっくり立ち上がって、歩行が出来るか確認しましょう。

 

 脳が原因のめまいの対処法や治療法の詳細はこちらです。=>脳が原因のめまいの対処法や治療法

安静の仕方

 脳の異常がない場合は、じっと安静にするのが鉄則です。

 

突然、めまい発作が起きた時

 上であげた「脳のチェック」に異常があれば救急車を。それ以外なら、症状が落ち着くのを待ちましょう。

 

動かずに休む

 めまいは平衡感覚が乱れている状態です。無理に動くと転倒する恐れもあります。衣服を緩め、一定の姿勢で安静を保ちましょう。
 安静できる場所に向かうために、駅のホームを歩く場合は、転落しないようなるべく中央を歩きましょう。
 階段の途中では、その場でしゃがみ、手もたれに持たれて休みましょう。落ち着いたら上の階に。階段を下りようとすると踏み外す危険があるからです。
 車の運転中は、路肩などに停車し、落ち着くまで休みましょう。

 

めまい止めを飲む

 すでに診断がついている場合は、処方されている薬を常に持ち歩き、急な発作に備えましょう。

 

横になって休む場合

 寝ている時にめまいが起こった場合や近くにベッドやソファーなどがある場合には横になって休んでもいいでしょう。
 横になって休む場合は、できるだけ刺激の少ない場所で、安静にし、次のようなことに気をつけましょう。

 

暗くする

 目に入る刺激を減らします。テレビやパソコンなども消すようにしましょう。

 

頭を動かさない

 頭を動かすと、平衡感覚がさらに乱れてしまいます。

 

静かな所で休む

 音による刺激を減らします。

 

嘔吐に備える

 洗面器や水などをそばにおいて、嘔吐時に備えましょう。

耳のチェック

 メニエール病や突発性難聴の可能性もあります。難聴は早く治療を開始するほどと治りやすい傾向にあります。次のような症状がある場合は、できるだけ早く耳鼻科へ行きましょう。

  • 耳鳴りや耳の閉塞感がある
  • 聞こえづらい

 

 耳が原因のめまいの対処法や治療法の詳細はこちらです。=>耳が原因のめまい(耳鳴りや難聴を伴う場合)の対処法や治療法

別の病気のチェック

 特定の頭の向きでめまいが起きた場合は、良性発作性頭位めまい症の可能性もあります。
 サッカー女子日本代表の澤穂希選手が発症した病気としても有名です。できるだけ早く病院へ行きましょう
 良性発作性頭位めまい症の場合は、難聴や耳鳴りは伴いません。

 

 耳鳴りや難聴を伴わないめまいの詳細はこちらです。=>耳が原因のめまい(耳鳴りや難聴を伴わない場合)の対処法や治療法

 

 その他、原因がつかめない場合も、病院へ行きましょう。最近では、めまいを専門とした「めまい科」もあります。

 

 単なるめまいではなく”てんかん”の可能性もあります。=>てんかんの症状・診断・治療