めまいに効く食べ物
2015/03/19更新
めまいを改善する食事療法というのは、いまのところはっきりとは存在しません。しかし、めまいを助長する骨粗鬆症、筋肉の減少、気分の落ち込みを予防する食べ物はあります。それぞれ紹介します。
骨粗鬆症を予防する食べ物
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は骨がスカスカになりもろくなる病気です。
骨がもろくなることでふらつき感が助長されます。
耳石は炭酸カルシウムで形成にされています。骨粗鬆症が耳石のカルシウム代謝に悪影響を及ぼし、耳石が剥がれる可能性があるともいわれています。、逆に言うと、カルシウムを摂取することにより、耳石が剥がれるのを予防する効果を期待できるのです。
また、めまいが怖いので外に出なくなり、そのため骨が弱くなって骨粗鬆症になるともいわれています。
いずれにせよ、めまいと骨粗鬆症には関係性がみられ、めまいの患者のうち男性で約1割、女性で約5割の方が骨粗鬆症であるというデータがあります。また、良性発作性頭位めまい症の方に骨粗鬆症の治療を行ったところ、めまいが起こらなくなったというケースもあります。
骨粗鬆症になると、安静にすることが多くなるので筋力も弱ります。めまいによるふらつきと、筋力の低下によるふらつきでより、転倒の危険性が高まります。
骨粗鬆症を予防する栄養素やそれを摂取できる食べ物を紹介します。
カルシウム
カルシウムは骨の形成にかかせない栄養素です。
小魚、牛乳、チーズ、ヨーグルト、ひじきなどに多く含まれます。
ビタミンD
ビタミンDにはカルシウムの吸収を良くする効果があります。
サケ、サンマなどの魚類やいくら、乾キクラゲ、干ししいたけなどに多く含まれます。
ビタミンK
ビタミンKには骨を丈夫にする効果があります。
納豆、ほうれん草、パセリ、かいわれだいこんなどに多く含まれます。
筋肉減少を予防する食べ物
重いめまいを抱えている人の多くはシニア世代の人です。
この世代は骨だけでなく筋肉も落ちていく時期です。50歳から筋肉の量が加速度的に落ちていきます。この現象はサルコペニアと呼ばれています。
筋肉が少なくなると、ふらつき感が現れやすくなり、めまいを助長します。
筋肉をつけるには、適度な運動と良質なタンパク質を摂取することが大切です。良質なタンパク質は次のような食べ物から摂取できます。
良質なタンパク質を摂取できる食べ物
- 赤身の肉
- 魚(サバ、サケ、マグロの赤身など)
- 大豆や大豆製品
- 牛乳やチーズなどの乳製品
また、ビタミンBを一緒に摂取するとタンパク質の吸収率があがります。ビタミンBを摂取できる食べ物には次のようなものがあります。
タンパク質の吸収を助けるビタミンB群を摂取できる食べ物
- 胚芽米、玄米
- 豚肉
- うなぎかばやき
- 納豆
たまには白米の代わりに玄米を主食に取り入れてみてはいかがでしょうか。
気分の落ち込みを予防する食べ物
めまいの辛さに気分が落ち込んでしまう人も少なくありません。うつ症状を発症してしまう人もいます。
うつ症状はセロトニンという感情調整に関わる脳内の神経伝達物質が少なくなることで発症するといわれています。=>うつ病のメカニズム
つまり、セロトニンが増えれば、うつ症状の改善が期待できるのです。
トリプトファンという栄養素がセロトニンの量を増やすのに効果があるといわれています。トリプトファンは人体内では作り出すことのできない物質なので、食事等から摂取する必要があります。トリプトファンを多く含む食べ物には次のようなものがあります。
セロトニンを増やす効果のあるトリプトファンを多く含む食べ物
- 牛乳、ヨーグルト、チーズ
- 豆乳、大豆製品
- 赤みの肉、赤身の魚
- ひまわりの種、アーモンド
- すじこ、たらこ
その他、ハーブティやココアなどにも気分を落ち着かせる効果があります。
上に挙げた食べ物がめまいに効くからといって、同じものばかり食べないようにしましょう。偏食は健康を害しかねません。
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