耳が原因のめまい(耳鳴りや難聴を伴う場合)
2012/05/14更新
耳が原因のめまいのうち、耳鳴りや難聴を伴う場合の対処法や治療法を解説します。
めまいとともにキーンやジーといった耳鳴りがしたり、片方の耳が全く聞こえない、なんとなく聞こえづらいといった難聴が付随します。
病名としては、メニエール病や突発性難聴、外リンパ瘻がこれにあたります。
特に難聴を伴う場合は早めに受診しましょう。早いうちに受診するほど、回復が期待できます。しばらくすれば良くなるかもしれないなどと、放っておかないようにしましょう。
以下に、原因となる病気を紹介します。
メニエール病
症状
自分や周囲がぐるぐる回っているように感じる激しいめまいを繰り返します。
めまいは、約20分から数時間、場合によっては一日中続くこともあります。
耳鳴りや難聴など、聴覚に関わる症状がめまい発作の前兆症状となることが大きな特徴です。
30代、40代で多く見られる症状です。
原因
内耳が水ぶくれのような状態(内リンパ状態)になることで起こります。
その原因はまだ不明で、治りにくい病気とされています。しかし、初期の段階で治療を開始すれば治る場合もあります。
なるべく早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。
初期はストレス対策が効果的
メニエール病の患者さんの約8割は、ストレスをきっかけに発症しています。
そのため、特に初期は次のようなストレス対策が効果的です。
- ゆっくり休む
- 生活をリフレッシュ
- 友達と会話する
- 軽い運動する
薬物治療
- 水ぶくれの状態を軽減させる「利尿剤」
- 内耳の血流を改善する「循環改善薬」
- めまいを抑える「抗めまい薬」
- ストレスの軽減に「抗不安薬」
- 内耳の炎症を抑えてめまいや耳鳴りを抑える「ステロイド薬」
- 内耳の感覚細胞を麻痺させることでめまいを抑える「ゲンタマイシン」
などが処方されます。
その他、メニエール病の詳細は=>メニエール病
突発性難聴
症状
突発性難聴の患者の約半数がめまいを伴います。メニエール病がめまいをくり返すのに対し、突発性難聴は突然めまいが現れ、通常はくり返すことはありません。
また、メニエール病の難聴は初期は低い音が聞こえづらく、その程度も軽いものですが、突発性難聴では様々な音に反応が鈍くなります。全く聞こえなくなることもあるなど、難聴の程度が強いことが特徴的です。
原因
ウイルス性の感染あるいは内耳の血流障害によって起こると考えられ、突然に発症して耳の聞こえが悪くなるのに伴って、めまいが起きることがあります。
治療
メニエール病と同様、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。
その他、突発性難聴の詳細は=>突発性難聴
外リンパ瘻
症状
くしゃみ、咳、重いものをもったり、トイレでいきんだりして、中耳に外リンパ液が漏れ、めまいや難聴、耳鳴り、平衡障害などさまざまな症状を起こす病気です。
めまいは、ふらふらとした動揺感が続き、だんだんと強くなる場合や、良くなったり、悪くなったりをくり返す場合があります。
さまざまな原因
- 鼻を強く噛んで「ポン」という音が聞こえて難聴が発症する「鼻かみ型外リンパ瘻」
- 交通事故や転倒で頭部を強打したことによる「外傷性外リンパ瘻」
- 耳掃除の時に鼓膜・中耳を傷つけて、外リンパが漏れ出す
など、普段の生活から気をつけておきたいこともあります。
治療
メニエール病と同様、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。
その他、外リンパ瘻の詳細は=>外リンパ瘻
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